株式会社ジャステック
増井 道春 様
今回は、株式会社ジャステックの 増井さんにお話をお伺いします。よろしくお願いします。
こんにちは。よろしくお願いします。
増井さんの会社は、名古屋に本社がおありですが、名古屋ご出身ですか?
いえ。私はもともと岐阜県関市の生まれです。
関市は刃物が有名ですよね?
うちも、刃物を商売にしておりまして。小さいながらも工場なども
あったんです。
私は長男なので、そこを継げと言われていたんですが、嫌で…(笑)
それで、名古屋に逃げて来たんですよ。

そうなんですね(笑)。それで、名古屋で就職されたんですか?
はい。名古屋の会社に就職しました。私は新卒で入社して役職定年するまで、ずっと同じ会社におりました。
役職定年後、ご縁があって、今の会社で社長をしております。
お話しいただける範囲で、前の会社についてお聞かせいただけますか?
はい。ある銀行が、医事会計ソフトを作る会社を新しく設立するということで。面白そうだと思って応募したら、採用されましてね。ですから、私は1期生なんです。最初は技術者としてプログラムを作っていたんですよ。
そのうち、営業の仕事もやるようになりましたけどね。セールスエンジニアってやつかな。
営業を技術面からサポートするってやつですね。
そうそう。
最初の頃は、うちがレセプトセンターっていうのをやっていて。そこで病院のレセプトを処理していたんだけど。
そのうち、オフコンってやつが出回って、病院にも導入されてね。
そうしたら、病院は「わざわざレセプトセンターに頼まなくても、自分のところで処理するからいいよ」って言うんですよ。
営業は仕事がないと困るからね。他の仕事をとってこないとけない。
それで、あるメーカーの課長さんに相談したんですよ。この人とは、普段から仲良くさせてもらっていたからね。
そしたら、医事会計システムを一緒に作ろう!ってことになって。
ただ、やってみたら、もう...。ここを直せだの、これを追加しろだの。最初に打ち合わせた原型が無いくらいの仕様変更で。
本当に大変だったんです。でも、そのシステムを作った病院がね。偶然、テレビで紹介されて。
紙のカルテが消えた!って感じの内容で。昔、あったでしょう?ニュースステーションって。あれで。
ニュースステーションって久米宏さんと小宮悦子さんの?
そうそう。
それで紹介されたら、問い合わせの電話が鳴りやまなくなってね。
今までした仕事の中で、あれが一番大変だったけど、成果も感じられて嬉しかったな。

嬉しかったでしょうね!すごいですね。
でも、一緒に組んでいたメーカーに いつまでも頼っていられないからね。
独り立ちできるように、模索したんですよ。
ただ、医療業界はすでに大手メーカーがシェアを確立しちゃっているからなかなか難しい。
どうしたらいいのかと試行錯誤していたら、大手以外にも、電子カルテを作っている小さな会社がたくさんあることがわかったんです。
その小さな会社は、電子カルテは作っているけど医事会計の部分は作っていないんですよ。
シェアを占めてる大手は、電子カルテから医事会計までトータルでサービス提供しているんだけどね。
要は、会社規模の関係で大手のようにトータルに作れないんですよ。
なので、医事会計の部分だけ、大手から買っていたんですね。
そこに目をつけられたんですね?
そうそう。大手から買うと高いんですよ。
でも、うちは、大手じゃないから安く提供しますよって。北海道から九州まで営業したんですよ。
大変でしたけどね。食べていくためにはやるしかないって思って。
なるほど。増井さんは、前の会社では、たしか常務までされたとお聞きしました。今は社長でいらっしゃいますが...。ご自身がプレーヤーとして動くのと、部下に指示するのでは、どちらが大変ですか?
自分でやった方が楽と言えばそうだけど。
でも、自分ひとりの力なんて限界があるじゃないですか。
だから、育てて、任せるしかないよね。
私は教育を仕事にしていますが、社長の考える「育てる」って具体的にどんなことですか?
うーん。
客先に連れて行って、いろいろ教えて。
プライベートでも、一緒に飲んで、相談にのったり。
あとは、相手がどんなことを考えているか話を聴くかな。
そうすると、そんな考えもあるんだなって、気づかされることもあるしね。
それに、よっぽどのことがない限り、部下がやりたいっていうことをダメだとは言わないかな。
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」って感じですね?
まあ、耳を傾けもせずに、押し付けることもあるけどね(笑)
そりゃ、ありますよね(笑) では、今後の展望についてお話しいただけますか?
うちは、技術者派遣をメインにしているんだけれど、なかなか、30-40代の高スキルな技術者をたくさん揃えることは難しいんですよ。なので、ベテランに未経験者を教えさせたり。外国人材を採用したりといろいろやっているんだけれど。
でも、そういった人材を派遣に出すのは難しいよね。ただ、本当に、うちにとっては大切な人財なので、彼らが活躍できる場を用意しようと思っているんですよ。
だから、派遣に出すんじゃなくて、仕事を持ち帰って自社でやる。この環境を作ることが今後の展望であり課題ですね。
具体的な ご予定はあるんですか?
まずは、インフラ構築(サーバー・パソコン)の仕事を拡げようと思っています。
そのための場所は、来年早々にも、探し始める予定です。
今のオフィスのように、利便性は良くなくてもいいけれど。
広いスペースやトラックが横付けできるような環境が必要ですね。
あとは、自社開発も手がけていきたいと考えています。
これは、まだ2-3年は、かかるかな。

では最後に、マラニカへの期待をお聞かせいただけますか。
今、お話ししたとおり、外国人材や未経験の人たちを教育して、事業を拡大していきたいと考えています。マラニカさんは、日本語やマナーをはじめ、ITC教育も手掛けていらっしゃるから、ぜひ、協力いただけたらと期待しています。